Yahoo 知恵袋に以下のような質問がありました。サイパンで活躍されていたインストラクターさんのようです。
その質問に対してかなり悲観的な回答をさしあげました。そんな回答を本当はしたくはなかったのですけれど。でも現実を見据えると悲観的な回答しかできない。そんな悲しい自分を発見することにもなりました。
まずはその方の質問を転記し、それに対するおそらくはぼくの師匠と同年代のショップオーナーさんである凡人潜人さんの回答を転載し、最後にダイビングとダイバーを愛するぼくの思いの丈を吐き出したいと思います。
思いの丈と書きましたが、ぼくも現状を整理して正しく認識したいのです。悲痛な叫びですが、よろしければ一読頂いて、いやそれは事実誤認だよと、ぼくを安心させてください。
【質問者の方の質問】
ダイビング業界の実態について、モノを書こうとしているのですが(ナウイのインストラクター)
20年のスパンで見ると、ダイビングは廃れ気味です。
二〇年前はあんなに流行っていたのに、今は、サイパンにしてもグロットという世界有数のダイビングポイントがあるのに、観光客でさえ激減で、30あったダイビングショップは今は三-四店しか過活動していない。
昔、ダイビングを夢中になって、毎週のようにツアーに出ていた若い男女は、どこへ行った(どんな趣味に)のでしょうか。
ダイビング業界の今について、おしえて下さい
【凡人潜人さんの回答】
ネット上には良くない情報もいっぱいかと。
尤も、ダイビング業界に限った話では無いですけど。
で、確かに業界は廃れ気味では有りますけど、新たにダイバーになる方の数は僅かに落ちてる程度で、Cカードは取ったけどそれっきりとか年に1回しか潜ってないとかの非アクティブダイバーが増えてるような気がします。
尤も、その辺は他のアウトドアレジャーも同じで、ゴルフ場もスキー場もバブル期に比べたら激空き状態のようです。
若い方は「週末は混んでる。」とお思いのようですけど、それは昔の尻押しギュウギュウ詰め通勤電車を知らない「今でも朝夕の電車は満員で大変。」って感覚に近いかと。
私が業界に入った35年以上前が多分業界のピークで、自分が経営し始めた頃は既に下降線途上では有りましたが、それでも今とは比べ物にならないくらい忙しかったです。
でも、私が始めた半世紀以上前はブームのブの字も無く、ブームになり始めたのはスキーブームの隆盛と同じく1985年辺りだったような気がします。
で、本題ですけど、あの頃しょっちゅう潜りに行っていた善男善女たちは他のアウトドアレジャーに寝返ったわけでは無く、一分の元気な方を除き老兵は消え去るのみって感じなんじゃないでしょうか。
経営者もゲストも高齢化が進んでいるのが現実で、若い方々の多くはCカードは取得しても数有る趣味のひとつって感覚なので、昔のように全器材持って当たり前って思う人が少なくなって、指導団体や現地サービスはまだしもメーカーと都市型店が疲弊し、昔いっぱい在った量販店もMICさんくらいしか見当たらなくなりました。
質問者さんはご存じ無いかも知れませんが、私が始めた頃は必須マイ器材の中にはタンク2本も含まれていて、たまにタンク持ってない人が居るとダメ出しされたりしてました。ま、ドライは無かったですけどネ。
で、現状ですけど、このまま行くと半世紀以上前のような、ごく一部の人たちの趣味ってレベルに戻ってしまう恐れが大なのかも?
乗馬とかパラグライダーとかのような。
でも、それは避けたいので、若い方々がやってみたくなるような起爆剤的な何かが必要で、その辺はCカード協議会と日本スクーバ協会で策を練って欲しいです。
各ショップやフリーイントラにアンケート調査してくれたら私も考えますけど、若いプロの方が今の時代に合ったアイデアを出せそうな気がします。
【ぼくの回答を編集加筆したもの】
ぼくは 1987 年に NAUI のオープンウォーターを取りました。
その数年後に映画彼女が水着にきがえたらが公開されて、そこからダイビングブームが起きたと理解しています。
ですけれど、まもなくぼくたちの世代には、結婚・子育てという大きなライフステージの変化が起こります。そのタイミングで、多くの人がダイビングから離れていきました。
もともとダイビングはお金がかかるアクティビティなので、子育てという非常に経済的に負担の大きいステージになると、必然的にダイビングというお金のかかるアクティビティが不可能になっていきます。
多くの人はそのままダイビングからドロップしていき、一部の人が現在復帰を模索しているものの、すでにシニア世代に突入していることもあり、復帰が叶わないことも多いようです。
またぼくらの世代が家庭に入る当たりで、バブル経済が崩壊したという事情もあります。それまでバブル期の異常な仕事の忙しさに耐えられずに、まるでその忙しさに反発するかのように、わずかなプライベートタイムをダイビングなどのアクティビティに突っ込んでいたという側面もあり、ダイバーも増えていきました。
ですがバブル経済の崩壊と共に、ますます家庭での生活に余裕がなくなり、経済的に遊ぶ余裕がなくなっていったと言えます。
そんな流れもあり、アクティブ層が休眠ダイバーになっていったり、そもそもダイビングからドロップしていったと考えられます。
その後、延々とデフレ経済が続いたこともあり、若い人がダイビングに参入すること、休眠ダイバーが復帰すること自体が非常に困難な状況が続きました。
その間、安価に楽しむことができるインドアアクティビティとしてゲームやインターネットなどが主要な娯楽として台頭してきます。
そんな経済状況や娯楽の主役がアウトドアからインドアにシフトしてしまうという変遷もあって、ダイビングも一気にアクティブ人口を減らした、と言われています。
ただ、これは「言われている」のであって、それを合理的に検証する手段が実はありません。そうであると断言できないのが現実です。どうしてもそれらの時期を駆け抜けてきて、そう感じてきた人間であっても、ふんわりとした印象で語ることになってしまいます。
信頼性を担保できるのは、さまざまな経済指数とアクティブダイバー数や全指導団体のカード発行数などのパラメータを用いて、重回帰分析して、本当にそれがそうなのかということを統計学的に予想するしかなさそうです。問題はそれらの信頼できるデータをどうやって集めるのかという壁に必ず激突することです。
本に書くとなると信頼性が重要になるので、かなり茨の道になるかと思いますが、がんばってくださいとしか……
サイパンのダイビングや観光業そのものが廃れていて、壊滅状態に近いのは、日本人に依存しすぎていたからという論もあります。おそらくそれは当たっているのでしょう。
これまで日本人観光客に依存してきた地域は、日本以外の国々の人々をどう誘致していくのか、考えざるを得ない時期に来ている、土壇場に来ている、あるいはもう手遅れ状態にまでなっているのかもしれません。
景気は変動します。でも景気が回復しても娯楽を求める人たちの志向はぼくらがダイビングに夢中になり始めた頃とはまったく異なってしまっています。
そんなこともあり、ぼくたちがダイビングを始めたときのように、周囲を見たわしたら 20 代、30 代前半のダイバーばかりという時代は、どう考えても戻ってきそうもありません。また、当時のダイビングブームのときのようなアクティブダイバー数は戻ってこないでしょう。
ですから凡人潜人先輩のおっしゃるような、まだ日本に潜水指導団体が生まれるか生まれないかの頃のように、ごく僅かな趣味人が行うかなりニッチなアクティビティに戻る、という可能性の方をぼくは強く感じます。
とはいえ朗報もあります。それまで 20代、30代の若者のダイビング参入数がほぼ 0% で推移してきたのが 1% 強くらいに微増しているそうです。
かつてのようなブームは起きないかも知れませんが、アクティブダイバーの年齢構成比がわずかにでも改善される未来が訪れる可能性があることを期待してもいいのかもしれません。
ブームのときのアクティブダイバー数と比較して現在は 1/3 のアクティブダイバー数とも言われています。これが少しでも上向いたたらぼくは安心して鬼籍に入れます。
増えて欲しいなぁ。
ただ、ぼくたちを取り巻く環境が、ダイバーが増える構造になっていない、特に日本ではそれが顕著である、そのことがネックになっています。
そのような社会的背景もあるのですけれど、ぼくはもしかすると全てのダイバーが口にしていることと、実際の行動が、ダイビングは危険すぎないか?というノンダイバーの人たちの問いに答えることが、一切できていないからなのではないろうか、と愚考しています。
1990 年ころから始まった、ダイビングに参入してくる人たちの大いなる勘違いと、それを傍から見てる普通の人たちの、あいつらまともじゃねぇ感を一切払拭できない構造があるから、ダイバー人口は減りはすれども、増える見込みはないということなのではないだろうかと考えています。
ダイビングのビジネス化の過程での、すべてのダイバーとダイビングの世界の失敗を認めざるを得ない、っていうのが今の実感です。
ダイビングはどう考えても危険だと考えるノンダイバーに対して、ダイビングは安全だと反論してるダイバーの言葉に説得力がぜんぜんありません。というのは、確率論でしか反論しておらず、安全に潜るために何が必要なのかを普段から全く考えていないし、考えて、それを実行しなさいって言ったら、無視するか、反発するかなので、そんなの危ないって思ってる人たちを説得なんでできるはずがありません。
結局ダイビングの安全は「安全安全」ってお題目を唱えることでは達成できるはずがないので、具体的にどう思考を最適化していくのか、どう実際に行動化していくのか、都度どう判断していくのか、って具体的な思考や行動にまで落とし込まないといけませんが、誰もがそれをやりたがりません。
構造的に不都合な思考パターンを抱えたまま、年間 15 人程度しか死んでないとか、そんな説得力のない反論に終始しています。そんなのダイビングが危ないと危ぶんでいる人たちには大丈夫なんて思えるはずがない。
結局ダイビングの衰退は全てのダイバー自身の問題だってことが理解されないと、まぁしぼんでいくしかないのかもしれません。
安全が第一とか口にしながら、何も考えてないし、何も実行していないのですから、ダイビングが安全だなんて思ってもらえるはずがありません。どう見ても安全じゃないものに加わろうって馬鹿は普通いません。
空気がなくて 1、2 分あれば簡単に命を失う場所で、たった 1 本のタンクに詰められた空気に依存して、ほぼ自分を守るものもなく、ほぼ生身でいる状態で、インストラクターやダイブマスター、アシスタント・インストラクターにくっついて行けば安全だと勘違いしてるダイバーが大半な状態で、それを傍で見ているまともな人たちが、ダイビングを安全に楽しめるなんて思えるはずがないのではないでしょうか。
このままでは衰退する以外無いのでは?
大半のダイバーが言葉に反して、安全に楽しむことを何も考えてないのですから。
安全性だけで言えば厳冬期の北アルプスの登山とさほどかわらない、夏であってもバリエーションルート攻略とさほど変わらないのに、何も考えていない群衆を見て、安全に楽しめるアクティビティだなんて、まともな人なら思えるはずがありません。
そういうことなのではないでしょうか?
※ 全ダイバーに当然ぼくも含まれます。
Whisk の画像生成エンジンが Imagen から Nano Banana に移行したというのを知ったので、久しぶりにキャラクターを生成してみた。
実際に使ってわかったのは、より機材の描写の正確性が増しているということ。特にファーストステージの意味不明な形状が改善しているのはよい傾向。ただまだ少しごてごてしすぎていていろいろおかしい。
つぎに以前は多発していたスノーケルがセカンドステージに接続されていて一体化している問題が今回見られなかった。
ただしスノーケルのマウスピースがまったく描けていないのは、まだこれからの課題ではある。
またレギュレーターのセカンドステージを口から外させるとわかるが、こちらもマウスピースが描かれず、ただの筒を咥えていたことになってしまっている。
また前髪がマスクのスカートやフレームを突き抜けて、マスク内に入っているという問題は、今のところ改善されている兆しがあまりない。
たまにちゃんとマスクの外に前髪がでている状態の画像が生成されはしている。
それと目の表情を指定すると、やたらとマスクを外そうとする、口からセカンドステージが浮いて水中に浮いてる状態になりやすい、などいろいろ問題がある。
目と表情筋だけで感情を描くということは、未だにできないようである。
あと泳いでいるフォームを見るとわかるけれども、どうやら最近トレンドになりつつあるテクニカル・ダイバーのフォームの影響が見て取れる。ときおり、どうみてもテックダイバーの泳ぎ方にしか見えない画像が生成される。
そのためレクリエーショナル・ダイバーを描きたい場合は、何度かリトライしたり、プロンプトを調整する必要が生じることがある。
この画像では、よりレクリエーショナル・ダイバーに近いフォームで泳いでいるものをチョイスした。
あととても作者的に残念なお知らせになるのだけれども、これまで育ててきたキャラクターのインストラクターちゃん、ダイブマスターちゃんを、再び生成することがほぼできないことが判明した。
わが娘のように育ててきたキャラクターで、まだまだいろんなエピソードを予定してただけにとても残念なのだけど、生成できないものは仕方がない。あのシリーズは打ち切りとさせていただきたい。
ただ生成したもののまだ未発表の画像もあるので、使えるものがあれば、それでなんらかのエピソードは作っていきたい。なにせ生成画像駆動創作なので、なにか思いついたらショートエピソードは書くと思う。
そのときは、またよろしく。
P.S.
動かしてみました。