1 ヶ月強滞在した串本をいよいよ発って大阪に戻る日がやってきました。
昨日まで串本の海には 2 日間ほど台風と強い風の影響でうねりと波が入っていて、岸辺は大きな白波が打ち寄せていました。
昨日、二色にあるお店での作業を終えて和深までの海岸線を車で走っていると、不意に涙がこみあげてきて止らなくなってしまいました。
隣の運転席では師と仰ぐオーナーがいろいろしゃべりながら車を走らせていたのですが、ポロポロ涙を流していることに気づかれないようにオーナーの方には顔を向けずに、オーナーの言葉に答えていました。
もしかすると鼻声になっていることに気付かれていたかもしれず、さすがに還暦を過ぎたこの歳で子供のように泣いているのは恥しいと思って、泣いていることに気づかれまいとちょっと頑張っていました。
車窓に流れる串本の海を眺めながら、やっぱりぼくは串本の海が大好きで、ダイビングもダイバーと呼ばれる人たちも大好きで、1999 年 03 月 21 日の住崎でのゲスト置き去り事件から潜れなくなってしまったぼくだけど、それでもぼくはやっぱり串本の海や串本を訪ずれるダイバーたちが大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きで大好きなんだなと悟ってしまったのでした。
ダイブマスター講習中だったから事故になる状況では一切なかったとはいえ、23 年前にゲストを海中に置き去りにしてしまった駄目ダイバーのぼくだけど、21 年ものブランクで潜るのに必要な全てを忘れてしまった駄目ダイバーのぼくだけど、オーナーはまた来いと、今日串本の駅で見送ってくれました。本当に感謝しかありません。
今年は難しいかもしれませんが、年が明けて海が暖かくなったら、今度はお金を握り締めて (笑)、また串本に戻ってきます。そうしたらまた潜らせてください。ぼくはもう開業を目指すこともインストラクターを目指すこともありませんが、また師匠の背中を追い掛けさせてください。
それと、お前を弟子にした覚えはない!!気安く師匠と呼ぶな!!と怒鳴られるかもしれませんが、どうかまた 30 年前と同じように師匠と呼ばせてください。
1 ヶ月とちょっと、本当にありがとうございました。師匠!!